1 【千種聾学校小学部の授業づくりについて】
私たちは「聴覚障害教育と令和の日本型学校教育のベストミックス」をテーマに、子どもたちの主体的・対話的で深い学びを実践するため授業改善を進めています。聴覚に障害のある子どもならではの課題や傾向を把握・意識し、必要な配慮や支援とは何か、どのように工夫したらよいかを検討しています。
聴覚に障害のある子どもたちもまた、予測不可能な将来をたくましく生き抜いていかなければなりません。そのため、これまで培ってきた聴覚障害児教育の専門性を大切にしつつ、従来の指導者主導・一斉型授業の見直しを行っています。
聾学校だからできる一人一人の子どもを主語にした教育活動を推進し、子どもたちが自ら学び、考え、行動できる一人一人の社会人としてのびのびと羽ばたくことを願い、実践と研修を繰り返しています。
2 【外部専門家と連携した取組】

本校小学部は文部科学省初等中等教育局視学委員でもあられる中京大学の泰山裕教授と連携し、「探究的な学び」について研修を進めています。今年度は7月1日に「児童の主体的な学びを目指した探究的な学習」と題して、①いま、求められている学び②個別最適な学びがなぜ必要か③思考スキルの活用④情報活用能力⑤学習者主体の学びを引き出す学習の手引き等について教えていただきました。2学期には授業参観していただき、授業改善に向けてご助言をいただく予定です。
3【校内での取組】
本校小学部では3年前から令和の日本型学校教育の実践に向けて研修・研究を続けています。今回は「教科教育における探究的な学習の進め方」と題して自主研修を実施しました。この自主研修のポイントは以下の4点です。
【Unlearnによる新しい授業】 | 一斉指導ではなく、一人一人の学び方を支える授業(複数動線型授業)への転換 |
【見方、考え方の指導】 | 教員主導の授業(構造的な学び)から児童主体の授業(探究的な学び)への転換 |
【学習の手引きとなる板書】 | 何を学んだかが分かる板書(学びの記録)から学びの進め方が分かる板書(学びの地図)への転換 |
【情報活用能力】 | 思考スキルの獲得を目指した思考ツールの活用(課題の設定、情報の収集、整理・分析、まとめ・表現を活用した授業の進め方) |

